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弊社では、中小企業に特化したITコンサルテーションやシステムインテグレーションを行なっております。
今回は、小規模オフィスや小規模店舗向けの無線LAN導入についてご紹介いたします。小規模オフィスや小規模店舗と言っても定義が曖昧ですので、ここでは80平米程度の広さのオフィスや店舗を想定しています。
無線LANの導入で重要なのは、要件整理とサイトサーベイです。
要件整理について
まず要件整理についてお話しします。
小規模オフィスや小規模店舗への導入時では、ユーザ様の要件が明確でない場合が多いです。
初めて無線LANを導入しようとする場合、何に注意すればいいか分からないのは当然だと思います。要件があるとすれば「サクサクインターネットができること」です。そして、モデムの無線LAN機能を利用していることも多く、わざわざ無線LAN専用の機器を調達する必要性を感じていただけない場合が多いです。
よって、こちらで要件を整理する必要があります。利用用途、設置場所、同時接続人数、予算といったあたりから整理していきましょう。
導入後の運用(障害発生時の対応方針、運用管理)については、こちらで運用まで巻き取る前提とし、自社が管理しやすい方法を検討します。
個人的には、保守コストを抑えるために保守用交換機を準備することをお勧めします。
もし2台以上設置する場合は、1台に障害が発生しても残りの機器である程度カバーできる構成を検討することも重要です。
弊社では、コストバランスを考慮してBuffalo WAPS-1266やWAPM-1266R、Aruba 203Hや303Hを選定しています。
共にPOE機能があり、機器の近くにコンセントが無いなど、ACアダプター用の電源が確保しにくい環境でも給電が可能です。
ここでは、細かい機器の仕様や性能について触れません。別の記事に譲ります。
サイトサーベイについて
次にサイトサーベイについて。
サイトサーベイとはその名のとおり「現地の電波状況を調査・評価すること」です。
無線LANは電波を使ってデータを伝送するため、なるべく安定した電波環境を作ってあげることが大切です。
そのためにもサイトサーベイを行うことは重要です。サイトサーベイは大きく3つのステップからなります。
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(机上)要件の確認:利用エリアや用途の整理
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(ステップ1)目視確認:フロアレイアウト、天井、壁などの材質など電波到達範囲の推定を行います。
(ステップ2)現状電波の測定:電波測定ツールを使い、実際の電波状況を計測します。利用可能なチャネルの推定を行います。
(ステップ3)機器の仮設置による測定:実機で検証します。その際にチャネルの調整なども行います。
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(机上)機器設置位置の検討
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少し専門的な用語が出てきましたが、上記のステップでサイトサーベイを行います。
今回は、小規模オフィスや小規模店舗での設置を想定しておりますので、設置機器の台数は数台程度となります。
小規模な無線LAN導入時では、サイトサーベイ時に現状電波を測定し機器を仮設置したら、そのままチャネルの調整も行います。
オフィスや店舗が密集する地域では、電波干渉が避けられないかもしれません。その際は、あえてチャネルを固定せず自動干渉回避機能を使ってみましょう。そのまま数日利用してみて、最も安定するチャネルに固定する方法も有効です。
さて、無線LANの導入はややハードルが高いように思えますが、正しい機器選定とサイトサーベイができれば、快適な無線LAN環境を整えることができます。
弊社では、サイトサーベイ用の検証機を準備しております。
「無線LANを導入したいが誰に相談していいか分からない。」「業者から見積もりを取ったけれど、価格の妥当性がわからない」
「実際に機器を購入して設置してみないとわからないと言われた」「今の無線LAN環境が遅いため、見直しをしたい」などの悩みがあれば、是非弊社にご相談ください。